月雪姫の一言
ここは、月雪姫がテキトーかつテキトーに書き込みをしているブログ(という何か)です
更新はテキトーなので不定期です
時々(頻繁に?)詩(見たいなもの)を書いていたりするので、気兼ねなく書き込みして欲しいっす
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2010.06.21 Monday
マビノギ オリジン小説2
太陽が南から西へと傾き始めた頃
金髪の少女はガイレフの草原に寝そべって日光浴を楽しんでいる
しかし、自分が楽しんでいるのは、半分だけである
意識のもう半分は、周囲に向けられていた
正確には、少女の近くにいる一人の女の子達に向けられていた
ガイレフ草原の傾斜地形を滑り台にして遊ぶ女の子達
少女はのんびりしながらも女の子達が遠くに行かない様に
また、そこらへんにいる野生動物が女の子達を襲わない様に
周囲に気配をめぐらせていた
今からさかのぼる事1時間前・・・・
センマイ平原で黒ヒグマ相手に組み手をし
腹をすかせてダンバートンへと帰ったときである
『あら・・・ユキさん』
ダンバートンの教会で働くシスターに出会ってしまい
孤児達の遠足の警護を頼まれたのだった
少女−−−ユキにとっては断る理由も無い
もちろん、要求しようと思えば、何らかの報酬は要求できただろう
しかし、そんなことはしなかった
むしろ、ユキは教会にいろいろとお世話になっているのだ
報酬を要求することはありえない事だとユキは思っていた
「ママー」
女の子が少女――ユキに抱きつく
「ママじゃないでしょ?ユキさんって呼びなさい」
「ママなの〜」
「はぁ〜〜」
実際のところ、ユキには子供はいない
夫と呼べる男がいたこともあったが、
遠い昔に別れてから、会うことすらなかった
もちろん不義の子でもない
どんなに会うことがなかろうと、
ユキにとって、「かの男」以外は夫と思えないのだ
さて、それではこの女の子、誰の子だ?!と言う事になるのだが
実は、サキュバスの子なのだ
人間が、魔族に加担するように
人間と和解、共存を望む魔族も少なからず居る
そんな心を持ったサキュバスが、
「願わくば」と、ユキへと託された子なのである
ユキも人魔共存の志を持っているのだが
この子には、そこまでは期待していない
『せめて、人として、人と生きられれば良い』
と思っている
しかし、一応、職業「冒険者」である以上、いつまでも一点nに留まってもいられないし
連れ歩くにしても、危険が多いので、
自分が基本拠点にしているダンバートンの孤児院に預けることにしたのだ
おかげで、今回のように仕事を頼まれる事があるのだが
『まぁ、それは、良い奉仕活動だ』と、ユキは割り切っている
「さて、そろそろ帰らないと、おやつが食べられないよ」
「ママと居る〜」
「リリスはそれで良いかもだけど、他の子はおやつ食べたいって言うかもよ?」
「うぅ〜」
正直、ユキはリリスは愛娘である
「ママと呼ばないで」とは言うものの、実はまんざらではないのだ
言ってしまえば、シスコンだ
言えば、怒るだろうが
しかし、あまり甘やかしもしない
一応、そこらへんの躾けはしている
愛娘のおねだりに心を痛めながらも
躾けるべき物事は躾けていくのだ
「さぁ、みんな、おやつの時間になるから、帰るよ〜」
ユキの号令で孤児院の子供達が集まり始める
そんな時、ユキは、警戒のために広くひろげた意識の中に、異変を感じた
それは、ヒグマが何者かと戦っているものだった
それだけなら、なんでもない事なのだが・・・・
「リリス、みんなと一緒に孤児院に帰れるね?」
「ママ?どうしたの?」
「ちょっと、おかしなものを感じたから」
とユキは笑顔でウィンクをする
リリスは「わかった」と孤児院の子達を集め、帰りの先導を始める
微笑ましい
実に微笑ましい
今すぐにでも褒めてあげたいと思うユキであった
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あはあは
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マビノギ オリジン小説
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2010.05.19 Wednesday
マビノギ オリジン小説1
「・・・」
目の前にほの明るく光る魔方陣
その中心には魔方陣の光を反射してキラキラと輝く砂の時計がおかれている
「リー、行ってくるよ。
たぶん、すべてが丸く収まっても、何も変わらないだろうけど
悪いほうに変わるよりは、良いことだからね」
ローブに身を包んだ男が、うわごとのように呟く
しかし、それに返事をする者はいない
変わりに遠くから足音が近づいて、程なくその男の正面に立った
「行ってくれるのね」
「はい」
「本当なら私が行くべきなんでしょうけど・・・」
艶を持った声の主
それはその男が良く知る者の声であった
その声が、足音と共に魔方陣を回り込んで近づき
男のすぐとなりで止まった
「私だと、向こうの世界では障害が多いから」
そういって、声の主はその姿を影に映す
「・・・わかっています。」
男はその姿を一目もせず、しかし確信を持っているかのように言い切った
「あなたは『魔族』だ。
『第三意識』を持つ人たちが現れ始めた今でさえ、あなたのその姿は忌み嫌われる」
そう言われた、その影には、確かに人とは違うものが映っていた
「それに、あいつの・・・リーのお願いですから」
男の顔に微かな笑みが浮かぶ
「・・・」
影の主は言葉を出さないようにした
「さ、もたもたしてたらゲートが閉じてしまう
おれ・・わたしは「飾らなくてもいいわ」・・・」
一人称を言い直そうとした男に、影の主は、それを制した
「行って。
行って・・・探して来なさい
この世界の、均衡を崩そうとする者たちを止める事の出来る人を」
「あるいは、人たち。」
「どっちでもいいわ。
とにかく、『アイツら』をとめれる人、ないし人たちを連れてきて頂戴」
「・・・はいはい、わかりました。
はぁ、せっかく緊張してたのに、あなたのおかげでどっかにとんでっちゃいましたよ」
「何事も普通が一番なのよ!
・・ほらほら、さっさとさかのぼって、そんでもって、みあげもって、戻って来い!」
影の主に突き飛ばされるように魔方陣の中へと足を踏み入れる男
「・・・体に気をつけなさい。
ていうか、向こうで死なないでよ!」
「わかってるよ!
・・・じゃぁ行ってきます。リリスさん」
「がんばりなさいよ〜」
魔方陣の発光がより強くなり、目も向けられなくなって・・・
次第に光は薄れ、魔方陣もろとも、男は消えていた
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あはあは
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マビノギ オリジン小説
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2008.08.05 Tuesday
mabi-nogi14
「タルラーク・・・立てるか・・・?」
「ええ・・何とか」
ルエリとタルラークはゆっくりと立ち上がり、構える
「マダタテルノカ・・・イイデータガトレソウダ・・・」
魔物はあくまで手を出さない見たいだ
「なぁ・・俺達であいつらに勝てると思うか?」
「無理でしょう。力が違いすぎます」
タルラークはマリーの治療をしている
矢はマリーの肩を貫いていたが、致命傷ではなかった
「マリーは気を失ってるだけで、大丈夫です」
「そうか」
ルエリはマリーが無事なことを聞くと安心した
「まだ遊んでくれるの?」
少女は嬉しそうに笑っている
「どうする?タルラーク」
「それは決まってます」
「それって、俺も考えてることか?」
「たぶん、考えてるでしょう」
「そうか・・・じゃあ、123でいくぞ」
「わかりました」
双方の間に流れる緊迫した空気
「1・・」
ゆっくりと距離を縮める少女
「2・・」
緊張の糸はどんどん張り詰めていく
「3!」
その瞬間少女は二人に飛び掛った
タルラークはマリーを抱え、右の部屋に飛び込んだ
「・・・これは!!」
タルラークは驚愕した
入った部屋には、カプセルに入った子供の姿が
大きすぎる部屋にたくさん並んでいた
「どうした!?タルラーク」
後ろで必死に少女の攻撃を防いでいるルエリが
声をかけてきた
「・・そんな、まさか・・・」
「!!」
ルエリは少女をカウンターで吹き飛ばして
タルラークの居る部屋をのぞいた
「なんじゃこりゃ!!」
「おそらく、ここで人間を・・・・」
「おいおい!こんなんが動き出したら手に負えないぞ!」
「わかってます!」
タルラークは出来うる限りの力でアイスボルトを
詠唱し、カプセルを壊した
「タル・・そろそろ限界だ」
「わかりました」
二人はラボの中に張り巡らされた通路を進んだ
「!!・・扉です」
タルラークは通路の先に頑丈そうな扉を見つける
「いけるか!?」
「わかりません!」
二人はとにかく扉へ走った
ブゥゥゥゥン・・・・ゴゴゴゴゴ・・・・・・
扉は二人を受け入れるように開く
「・・入れって事でしょうか」
「だろうな」
二人はその扉の向こうに飛び込むと
扉は追っ手を拒むように閉まった
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あはあは
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マビノギ小説
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2008.08.05 Tuesday
mabi-nogi13
三人は戦闘の構えを取る
目の前には魔物が一人
その魔物が横の部屋から何かを呼んだ
高まる緊張の中、部屋から出てきたのは
一人の少女だった
「な、なんだ?」
素っ頓狂な声を上げるルエリ
「女の子・・・ですか?」
拍子抜けした感じの声を出すタルラーク
「なんでこんな所に女の子がいるの?」
「そりゃぁ・・・あいつがさらってきたんだろ?」
「じゃあ、助けてあげないと」
「そうだな」
「さらわれた子を置いてく訳にはいきませんからね」
三人は再び身構える
「ねぇ・・・あの人たちで遊んでいいの?」
「アア、イッパイアソンデヤレ」
少女は魔物に確認を取ると
三人を見据えて、ニッコリと笑った
「!!」
マリーの背筋が凍りついた
ルエリ達には普通の笑顔に見えるだろう
しかし、マリーには
処刑鎌を持った死神が
「こっちへおいで」と手招きしているように見えた
「どうした?マリー」
ルエリが異変に気づいて声をかける
「に、逃げよう・・・」
「おい、ホンとにどうしたんだ?」
ルエリが構えを解いてマリーを見る
「駄目!!」
マリーの声が通路に響く
しかし、もう遅かった
少女はルエリの懐に飛び込み、ストレートを繰り出す
ルエリはとっさに身を引き、直撃を避けたが
それでも背後の壁の叩き付けられる
「ぐぅっ!」
ルエリは気を失う事は無かったが
それでも、しばらくは動くことができなかった
「ルエリ!」
二人はルエリに駆け寄った
「大丈夫ですか?」
「ぜんぜん大丈夫じゃねぇ・・しばらくは動けないみたいだ」
「マリー、ルエリの治療をお願いします」
タルラークは少女の方に向き直ると、
ファイヤーボルトを五段詠唱し始めた
「そこの眼鏡のお兄さんは、何をしてくれるのかな?」
少女はわくわくしながらタルラークの攻撃を待っている
「人を、攻撃するのは気が引けますが・・・死なない程度にいきます!」
そう言うと、タルラークは少女にファイヤーボルトを放った
キィィィィン・・・・
「!?」
少女に向かって放たれたファイヤーボルトは
少女の寸前でかき消された
タルラークはアイスボルトを詠唱し、放つ
キィィィン・・・・
放たれた氷の刃は少女の前で止まり、消えていった
「なーんだ、眼鏡のお兄さんも弱いんだ」
少女はそう言うと、一秒と掛からぬ間に
タルラークにボディーブローを打ち込んだ
そのまま倒れるタルラーク
「ぃゃ・・・・・」
マリーは恐怖に打ちのめされていた
「次はあなたの番・・・」
少女はゆっくりとマリーに近づいていく
「ぃゃ・・・いゃ・・・・いやー!」
マリーが矢を放つ
少女はその矢を簡単に受け止めると
マリーに投げ返した
「うっ・・・」
マリーは投げ返された矢を肩に受けた
しかし、マリーにはそれが
「終焉の矢」に感じられた
「これで終わり」
少女の声とともに
マリーは力なく倒れた
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あはあは
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マビノギ小説
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2008.08.05 Tuesday
mabi-nogi12
「ここは・・過去の・・・・」
俺達は、過去の施設にいた
「これは、誰の過去なんだろう? やっぱリサさんの過去?」
「知りません」
「あ、入り口から誰か来る!」
リサがそう言うと入り口の扉が開き
三人の男女が入ってきた
ショートソードを携え、がっしりとした体格な赤髪の青年
ローブを羽織り、眼鏡をかけたいかにも知的な金髪の青年
二人の青年より背が小さく、まだ幼い顔つきにはつらつとした目を持った少女
三人もどうやら、偶然ここを見つけたみたいだった
「あれは、ルエリ達だ!」
「え?」
俺とリサは三人の名前を知らない
「あの三人は、この世界の英雄なんだ」
「へぇ〜」
「赤い髪の男がルエリ
眼鏡かけてるのがタルラーク
コンポジットボウを持ってるのがマリー
昔、ティルナノイへ行ったとされる三人さ」
リストさんが説明をしてくれる
「なんでこんな所に建物があるんだ?」
「わかりません。」
「とにかく、中に入ってみよう」
「そうですね。しかし、用心してください
何が出てくるかわかりませんから」
「んな事言われなくてもわかってるよ!」
ルエリはいつでもショートソードを抜けるように身構えている
タルラークは祭壇に立ち女神像を調べ始めた
「これは・・どうやらレプリカのようです」
実際、木の実を祭壇に落としても、何も変わらなかった
「ねぇ、女神像の後ろに扉があるよ」
「では、進みましょう」
三人は扉をくぐった
その先にある三つの扉
「どうする?」
「ここは、私に任せて」
マリーは部屋の真ん中に立ち
一本の矢を床に立て、指を離した
矢は、左に倒れる
「左・・・ですか」
「だな」
「左に決定〜」
三人は左の扉を開けた
「廊下ですね」
「先に進めって事だよ」
「そうか?」
「きっとそうだよ」
「行き止まりじゃなきゃいいけどな」
「そんなこと無いよ〜」
ルエリに文句を言うマリー
「とにかく先に進みましょう」
タルラークがそう言うと
三人は先に進んだ
無機質に続く通路
その先は行き止まりだった
「やっぱり行き止まりじゃないか」
「う〜〜」
「待ってください、ここに扉がありますよ」
タルラークは右の壁に扉を見つけた
「ほら、まだ道はあるじゃない」
マリーが講義していたとき
ガチャ・・・・
不意に今来た通路の方から扉が開くのが見えた
身構える三人
通路から出てきたのは魔物だった
「何で魔物が!?」
驚く三人
魔物がこちらに気づいた
「ニンゲン・・・?ナゼニンゲンガココニ・・・」
魔物も三人が居る事に驚いたようだ
戦闘体勢になる三人
「マアイイ・・・ジッケンタイノデータヲトラセテモラオウ」
魔物はそう言うと部屋の中にいる何かを呼び出した
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マビノギ小説
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2008.08.05 Tuesday
mabi-nogi11
俺の目の前にある三つの扉
「右か・・左か・・前か・・・」
俺はどこから行くか考えている
俺とパーティーを組んでいるリストさんは
祭壇を調べている
「なんかすごく寂びれてるな」
祭壇の女神像には、所々に大きなひびが入っていて
今にも崩れそうだった
俺は右の扉から入ることにした
右の部屋には何も無かった
「次は前!」
右の部屋は何かの部屋らしく、前面には大きなラボのようなものが見渡せる窓があった
床には何か書かれている紙が四散していた
「りさ!!」
ラボのような部屋にりさが歩いているのを見つけ
俺は窓から身を乗りだした
俺は下を見た
しかし、床ははるか下で
落ちようものなら死ぬことは確かだ
「どうした?」
俺の声を聞いてリストさんも駆けつけた
「居ました、俺の連れが」
俺はそう言うと部屋を出て
左の扉を開けて走った
左の扉の先は通路だった
いくつか扉もあったが
俺はまっすぐラボに向かった
その部屋はラボというに正しかった
上も下も部屋の奥まで何かのカプセルのような物が並んでいる
しかし、ほとんどの物には何も入っておらず
何かが入っている物も、作動してはいなかった
俺はラボに通っている通路を、りさを見たところまで走った
リストさんもついて来ている
りさを見かけた通路の先・・・
そこには鉄製の扉があった
しかし、扉には取っ手が無く
見た目にもスライド式とは言えなかった
りさはその扉の前に立ち、手を扉に付ける
ブゥゥゥン・・・・
扉が音を立てる
『жЮБкÅΘШ∃л¢ёΩΣд』
扉が何か言葉を発する
「υΠΞжδдШдЯβζΦ∈」
りさが扉に向かって謎の言葉を発する
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・・・
鉄製の扉が開き、中から蒼い光が漏れ出す
りさはその中に入っていく
俺もその後に続く
リストさんは外で待っててもらうことにした
部屋の中には5つのカプセルのような物があり
ひとつには女性の裸体が入っていたが
4つはすでに中身が無く、光だけがカプセルを照らしていた
「ただいま・・・帰ってきたよ・・・」
りさはそう言うと、女性の入ったカプセルを開け体を取り出した
「私の名前・・・・思い出したよ」
りさがそう言いながら女性の体を抱え愛おしそうに見る
「この体はね・・・前の私の体」
おれは女性の顔を見た
俺はその女性と会話したことがある
髪の色こそ赤いが、それは、バリダンジョンで一緒に戦った・・・
「リサ・・・」
「そう、私の名前は・・・リサ=ブラッディ・マリオネット」
「ブラッディ・マリオネット? レイズデン=ワルキューレじゃなくてか?」
「うん。」
リサはレイズデン=ワルキューレの名前を知らないみたいだ
「全部の記憶が戻ったのか?」
「ううん、名前とこの体が、前の私だって事だけ
この場所が何のための建物なのかも思い出せないの」
「そうか・・・」
まぁ、名前だけでも思い出せただけ良いとしよう
リサは以前の自分の体を布で拭いて火葬をするために担いで外を目指した
「はぁ・・・はぁ・・・」
自分の以前の体を担いでいたリサは祭壇のところで疲れてしまった
「俺が担ぐから、一度降ろせ」
「うん。」
リサが以前の体を床に下ろした
スゥゥゥゥゥゥーーー・・・・
「えぇ!?」
俺達はそこが祭壇の上と言う事を忘れていた
俺とリサは何か持ち物が落ちたのかと持ち物袋をあさったが何もなくなってはいなかった
「そうか!」
突然リストさんが大声を上げる
「!?」
俺とリサはびっくりしてリストさんの方を見る
「やっとわかった!何で転生前の体が残っていたのかが!」
「えっ?転生しても体は残るんじゃ・・・」
「残らないよ。転生するって言っても、今の力を引き継いだまま
体の時間を巻き戻すようなものだから
自分の体が変わるわけじゃない。
だから、自分の転生前の体があるなんて有り得ないんだ」
「へぇ〜〜」
俺は転生については何も知らなかったので、
今の言葉を聞いて、またひとつ知識を付けた
「じゃあ、何で転生前の体が?」
「それは、転生前の体自体がアイテムの役目を果たした
つまり、いま、僕達が居るこの建物は過去の建物
もしかしたら、使われていた時かも知れない」
「なるほど」
俺は納得した
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2008.08.05 Tuesday
mabi-nogi10
「イメンマハ〜♪イメンマハ〜♪」
陽気に歌うりさ
俺はそんなりさを尻目に
いつ次の敵に遭遇するか緊張している
バンホールからの帰り道
りさが
「イメンマハに行ってみたい」
と言ったので
俺達は寄り道をすることにした
まぁ、金は最低限しかもってなかったので
街を見物するだけなのだが・・・
見物を終えて、オスナサイルを進むことにした俺達は
そこが褐色ダイアウルフの生息地だとは知らなかった
オスナサイルに入ったとたんにダイアウルフの襲撃を受けた
俺は、オスナサイルを選んだ事を少し後悔しながら歩く
「あれ?」
不意にりさが足を止める
「どうした?」
「ここ、前に一度来たような・・・・・」
りさは、その場で考え込んでしまう
俺は内心ひやひやしていた
止まっていれば、それだけ敵に発見される可能性が高まるからだ
「・・・・・」
唐突にりさは歩き始める
道に沿ってではなく
まっすぐ・・・道の横にそそり立つ絶壁に向かって
「お、おい、りさ!?」
俺はりさの行動に戸惑った
りさが、「あの」状態になっていたからだ
りさは何の迷いも無く絶壁に向かって歩く
そして、絶壁の中へ入っていく
「!??」
りさの体が完全に絶壁の中に入ってしまった
俺はりさの入っていった絶壁に触れてみる
しかし、土や岩の感触があるはずの絶壁は透過し俺に道がある事を教えてくれた
そして、その先にりさが歩いていた
俺はりさを追って絶壁を通り抜けた
絶壁の向こうは大地の割れ目のように両側に崖がある一本道だった
俺は、りさを追い歩いた
「いてっ!!」
後ろから誰かの声が聞こえる
俺は、剣を構え振り返った
「なんだ、ここは?」
灰色のローブをまとった男が
立ち上がり、あたりを見回している
どうやら、俺がここに入ったことを見ていたらしい
俺は警戒を緩めた
警戒を「解く」では無く「緩める」にしたのは
やはり、俺達と同じ冒険者でも、中には強盗まがいなことをする奴もいるからだ
「ここは?」
「知らない。戻るんだったら、後ろに向かって歩け」
俺は先に歩き出した
と、後ろの男もこちらに向かって歩き出した
「何か用ですか?」
俺は単刀直入に聞いた
「いやぁ、ここ、まだ誰も知らないでしょ?」
「知りません」
「だったら、一緒に冒険しません?」
「・・・・・」
確かに、ここはマップにも無い
先に何が待ってるかもわからない
たぶん、りさは過去にここに来ていて、道を知ってるだろう
だが、俺も後ろの男も道は知らない
単独で行って迷うより、誰かとパーティーを組んで行ったほうが
危険は少なくなる
以上の結論により、後ろの男と知り合いになり、
パーティーを組んで「冒険」をすることが最善の策である
「俺は時乃 和人。よろしく」
「僕はリスト。よろしく」
俺達はパーティーを組んだ
絶壁に隠された道を進んだ先
そこには、エリンの世界では「ありえない」物がそびえていた
前の世界・・・・「現実」世界で言う「研究施設」
外観こそ違うが、そんな感覚がそこにはあった
「なんだ・・・ここは・・・・・」
「何かの施設かな?」
「りさはこの中に・・・・・」
「りさ?誰それ?」
「俺の妹的記憶喪失謎少女」
「はぁ・・・・」
俺は建物の中に入っていった
中には祭壇があり、その後ろに扉があった
「ここ、ダンジョンなのかな?」
「わからない」
俺はとりあえず祭壇の裏にある扉を開ける
扉の向こうには通路があり、前と左右にあわせて三つの扉があった
「さて、りさはどこにいるだろうか?」
俺はりさの気配を感じつつ、この「施設」が
りさの過去に関わりそうな予感をつかんだ
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2008.08.05 Tuesday
mabi-nogi9(後編)
リサが複数の魔物と戦い続けてどれくらいたつだろう
俺も何度かリサを助けるために突撃したが
何度やっても返り討ちにされてまったく役に立たない
すでにリサの体力も限界に達していて、動きが鈍くなっていた
「そろそろ、終わる頃ですかね」
そう言うと、紳士的魔物は立ち上がった
それと同時にリサに攻め込む魔物の数が倍に増えた
限界に達しているリサはすでに防御の手が追いつかず
魔物の攻撃を受け始めていた
「このやろー!」
何度目か分からない突撃、
とにかく、リサを助けたい一身だった
とつぜん、魔物が引き下がり、自分の突撃が空を切った
「あれ?」
その時の俺にはよく分からなかった
しかし、リサの姿を見たとたん
なぜ、魔物が身を引いたか理解した
「とどめは親玉が刺す」
そう言う事だろう
すでにリサの全身からおびただしい量の血が流れており、立っていることが不思議だった
「・・・リサ?」
俺は恐る恐る声を掛けてみるが
リサからの返事は無かった
「さぁ、おろかな人間の皆さん、あなた達の勇者の最後を見届けましょう」
そう言うと、紳士的魔物はリサの大剣を手に取り
その剣先をリサの胸元に突きつけた
そして、突き刺そうと力を入れた瞬間、俺は紳士的魔物の脚を払っていた
「・・・させるか。」
「・・・まったく、何も出来ない人間が、よくも私に土をつけましたね!」
紳士的魔物が声を荒げると、取り巻きの魔物が一斉に俺を囲んだ
「いいでしょう、そんなに早く死にたいなら、先に殺してあげましょう!」
紳士的魔物の言葉が終わると同時に魔物たちは一斉に襲い掛かってきた
俺は足元にあったリサの大剣を持つと、横一線に振った
すると、つるはしも少ししか刺さらなかった魔物の体を簡単に切り裂いた
それが、俺の力なのか、その大剣の切れ味なのか分からなかった
でも、これならいけると俺は確信した
「ウヲォォォォォォォォーーーーー!!!!」
俺は雄たけびを上げながら次々と魔物を切り倒した
そして俺は、取り巻きの魔物を全て切り倒してしまった
「なかなか、やるようですね」
紳士的な魔物はそれでも余裕の表情を浮かべていた
余程のバカか、そうでなければ、俺では敵わない相手だろう
「死ねぇ!!」
俺は紳士的魔物に向かって大剣を振り下ろした
しかし、紳士的魔物は片手で大剣を受け止めてしまった
「所詮、その程度ですか。」
紳士的魔物はそう言うと、俺にアッパーをかました
俺は避ける事が出来ず、直撃を喰らってしまった
頭が取れるんじゃないかと思うくらいの衝撃を頭部に喰らい
俺は、一瞬意識がとんだ
「くっ・・・」
俺はよろめきながら後ずさる
すると後ろから手が俺の肩を掴んだ
「!?」
「勇者様、これを」
一人の鉱山夫が魔物から見えないようにフェニックスの羽根を俺に渡した
よく見たら、俺の後ろは巨大な牢屋だった
そこには、捕らえられていた鉱山夫が俺を見つめていた
「・・・・・ありがとう」
俺は小さな声で鉱山夫に礼を言うと、再び大剣を構えた
もちろん、フェニックスの羽根を待機状態にして
リサを蘇えらす手を考えた
「・・・・・よし!」
俺は覚悟を決めると、大剣を構え、紳士的魔物に突撃をした
「ウオーーーーー!」
俺は紳士的な魔物に向かって大剣を振り下ろす
「馬鹿のひとつ覚えか・・・」
紳士的魔物はまた片手で受け止めようと腕を上げる
「それはどうかな?」
俺は切っ先をずらし、紳士的な魔物の肩を切った
紳士的魔物は後ずさる
「私をここまで追い詰めるとは、やりますね!」
紳士的魔物は自分と対等に戦える生き物がいることが嬉しいらしく
笑っていた
「では、私も本気で行きますよ!
そう言うと、紳士的魔物は高速移動を始めた
「どこだ!?」
紳士的魔物の姿は目で見れるが、体が追いつかない
このままでは一方的にやられる
そう判断した俺は、リサの体をかすめるように走った
紳士的な魔物は高速移動で俺を惑わせながら追いかけてきた
そして、俺は部屋の隅に追い詰められてしまった
「どうしました?もう逃げないんですか?なら、とどめを刺してあげましょう」
紳士的魔物は高速移動を緩め、ゆっくりと近づいてくる
「くくく・・・・・」
俺は笑った
「どうしました、殺される恐怖でおかしくなったんですか?
なら、何も怖くないように、一撃で殺してあげましょう!!」
そう言うと、紳士的魔物は一気に間合いを詰めた
「俺達の勝ちだ!!」
俺はそう言うと、大剣を上に放り投げた
「何を狂ったことを、もうあなた以外に動ける人間はいないのですよ!?」
「いいや、一人、いる」
「そうよ!ここにね!」
「何!!」
俺が放り投げたと思った大剣は、大きくジャンプしていたリサの手に渡り
そのままリサが大剣を真上から振り下ろした
完全に虚を衝かれた紳士的魔物はそのまま、縦一文字に切り裂かれた
檻の中にいる鉱山夫が一斉に歓喜の声を上げた
こうして、魔物に囚われていた鉱山夫達は解放され、皆それぞれに地上を目指した
リサは、鉱山夫に傷の手当をしてもらった
俺はその様子を見守っていた
俺達は、鉱山夫がダンジョン内から祭壇のある部屋に出て行くのを
見届けていた
「・・・・ここでお別れね」
「え?どうして?」
「私には次の仕事があるの」
「なら、俺も手伝うよ」
「あなたじゃ足手まといよ」
「なら、そうならないように頑張るだから・・・」
「駄目!」
「・・・・・・・」
「だって・・・あなたを死なせるわけには行かないわ」
「え?」
そのとき、俺は少し固まってしまった
なぜか?
それは、その言葉が特殊だったからだ
別に「あなたを死なせるわけにはいかない」と言う言葉は特別ではない
誰にも友を戦死させたくないと言う心はあるからだ
ところが、彼女は、顔を赤らめ、恥じらいながら言ったからだ
それはつまり、リサは俺に対して特別な感情を抱いていると言うことだ
「それはどういう・・・・」
俺が確認する言葉を出す前に、彼女は俺に顔を近づける・・・・
Chu!
リサは俺の頬に口付けをする
「・・・・・・・・」
「じゃあね!」
彼女はそう言うと、走って外に出てしまった
俺はしばらく真っ白になっていた・・・
俺が祭壇に戻ると、りさが階段に座っていた
「りさ!どこに行ってたんだ!?心配したぞ」
「・・・・おにいちゃんのバカ!」
りさは泣いていた
「 お前を置いてったことか?それは誤る。ゴメン」
「違う!お兄ちゃん、女の人にキスしてもらった!」
「なんで知ってるんだ!?」
思わず口に出てしまった
しかし、りさは気にせず続けた
「お兄ちゃんが何してたか、全部知ってるんだから!!
知らない女の人に手当てしてもらって
楽しそうにお話して
一緒に鉱石取って
わたし、見てたんだからね!」
おかしい・・・
どこにも、りさの姿は無かったし、りさがいた気配も無かった
いったいりさはどこから・・・
俺がそう考えてるうちに、りさは
「お兄ちゃんの馬鹿バカばかぁ」
と言って外に飛び出していってしまった
おれは何も分からないまま、取って来た鋼鉄を武器屋の親父に渡した
二日後・・・
「できた!」
「本当ですか!」
「ああ!ほれ!」
俺は、親父から大剣を受け取る
その剣は鉄とは思えない輝きを放ち
刃が無いのに一太刀で大木を切り倒しそうな鋭さを持っていた
「すごい・・・」
「まさに最高の大剣だ」
「ありがとうございます!」
俺は深々と頭を下げた
「良いって事よ。
お嬢ちゃんも大きくなったら俺が作ってやるから、また来い!」
「はい。」
りさも元気に返事をした
「では、俺達はこれで」
「おう!また来いよ!」
武器屋の親子に見送られて、俺達はバンホールを後にした
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あはあは
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2008.08.05 Tuesday
mabi-nogi9(前編)
バリダンジョン
その内部には無数の線路が張り巡らされており
昔、鉱山として栄えていたことを示している
「よーし、袋が破れるくらい詰め込むぞー!」
やる気満々な俺
「袋が破れたら元も子もないよ」
冷静なりさ
りさよ、俺のやる気を察してくれ・・・・
俺はそう思いながら祭壇に上る
りさも後から祭壇に上がると
スーーーーーーッ
いきなり、ダンジョンが形成された
「何か祭壇に落としたのか?」
俺はりさのほうを向く
が、そこにはりさの姿はなかった
「まだ、祭壇に乗ってなかったのか?」
おれは、そう思い、元の場所に戻ろうとするが
戻らなかった
「!?・・・先に進めって事か?」
俺は、りさの事が気になったが、元に戻れないので、先に進むことにした
ダンジョン内は異様なくらい静かだった
アルビに数度しか潜ったことの無い俺でさえ、その静けさは異様に感じた
「嵐の前の静かさって、これくらい異様なのか?」
と独り言を言いながら進んでいく俺
まさに、この後、嵐が来ることを俺は知らなかった
ひとつの部屋に入る・・・何の変哲も無い部屋
だが、ひとつだけ異様な事があった
「宝箱がない・・・・」
俺は部屋中を探したが、それらしき箱は無かった
しかし、部屋の所々に大きな鉱石の塊があったので
俺は武器屋の親父さんから借りたつるはしを使って鉱石を砕き始めた
キンッ!キンッ!キンッ!・・・
ダンジョンに響きわたる鉱石を砕くつるはしの音
それは、普通のダンジョンならありえないものを呼んでいた
俺は人気に気づき、顔を上げる、
後ろの通路の壁に映し出された人影
俺は、後から人が入ってきたのかと思った
だが、それは違った
写し出されている影には羽根らしきものの影が付いていた
「インプか?」
俺はつるはしを構えた
やがて、影の主が見える位置まで来る
「!!?」
俺は目を疑った。
影の主はインプなんかではなく、なぞの魔物だった
コウモリのような羽根をはばたかせ
黒光りする肉体は鋼を連想させた
緋のように赤い目は、狂気を感じさせた
「なんだ!?あいつは」
俺はそこで考えてしまった
その瞬間、魔物は、俺の姿を認め、突撃を仕掛けてきた
「くっ!」
俺はとっさにつるはしを横に振った
ドスッとした感触をつるはしから感じ
俺は当たったと思った
だが、つるはしは魔物の腕に少し刺さったところで止まっていた
魔物がニタァっと笑う
次の瞬間、俺の体は宙に浮いていた
俺の体は後ろの鉱石に叩きつけられ意識朦朧としていた
近づいてくる魔物・・・
俺は死を覚悟した・・・・・
俺は目覚めた
どうやら死んではいないようだ
おれは、手足を動かし、生きている感触を確認していた
「大丈夫?」
不意に女性の声が聞こえ、俺は声のするほうに顔を向けた
腰まで伸びた長い金髪
スレンダーなボディから伸びる細い手足
雪のように白い肌
レザミニワンピースを着たその女性は
自身の背丈はあるだろう大剣を背中に背負っていた
「きみは?」
「私? 私は仕事中にポウォールにやられているあなたを見つけて
助けてあげた親切な人ですよ」
「・・・俺は、生きてるのか?」
再度、俺は自分の生死を確認する
彼女は天使のようだったからだ
「死んでたら、今私の声を聞いてないわ」
「そうか・・・・」
俺は彼女を見る
どうやら、うそは言ってないみたいだ
「どうしたの?そんな自分が生きてるかどうかなんて聞いて」
「いや、君が天使みたいに綺麗だったから」
「もしかして、私に惚れた?」
半分当りだ
「私に惚れると、死ぬかもよ?」
「ははは・・・・」
俺は、笑ってごまかした
彼女も笑っていた
俺はゆっくりと立ち上がり、服に付いた土を払った
「そういえば、まだ自己紹介もしていなかったな」
「そうね・・・私は、リサ=レイズデン=ワルキューレ」
「りさ・・・・」
「そう呼んでもらって構わないわ」
「俺は、時乃 和人」
「和人・・・」
「ああ、よろしく」
「よろしく」
その後、俺達はなぜここに来たのかを言い合った
「なるほど・・・じゃあ、あそこに転がっているつるはしは君のものね」
「そうだ。君はここに閉じ込められた鉱山夫達を助けにね」
「そう、人助けは良い事よ?」
「そりゃそうだ。じゃあ、ここであったのも何かの縁だし
ここは一緒に行動しよう」
「ええ、そうしましょう」
俺達は握手を交わした
俺達はダンジョンを奥へ奥へと進んでいった
途中、ポウォールと戦いながら
途中、二人で鉱石を砕きながら
俺達は進んでいった
そして・・・
「ここが、親玉のいる部屋よ」
「あぁ・・・」
「準備はいい?」
「た、多分・・・」
「もう、男なら覚悟を決める!」
「はい」
多少強引ながらも、俺は覚悟を決める
そして、ボス部屋の扉を開ける
「ようこそ、勇者さん、お待ちしてましたよ」
「へっ?」
俺は拍子抜けしてしまった
部屋に入ったらすぐ死闘が繰り広げられると予想していた俺は
一気に力が抜けてしまった
「危ない!」
「え?」
そういった瞬間、俺の正面に氷の塊が飛んでくる
力を抜いてしまった俺は回避に間に合わなかった
「くぅっ!」
リサが俺をかばい、脚に氷の塊が当たってしまう
「大丈夫か!?」
「ええ、これくらい、いつものことよ」
そう言ってリサが立ち上がる
「かかりましたね・・」
紳士的な口調の魔物がニタリと笑った
その瞬間リサの脚が凍っていった
「!!」
「魔界の氷は冷たくってね、なかなか溶けないんですよ」
「ふん、このくらい、ファイアボルトを唱えれば、すぐ溶けるわ!」
リサは余裕たっぷりに言い放つ
「さーて、果たして唱えられるでしょうか?」
紳士的な口調の魔物がそう言うと、取り巻きの魔物がリサを取り囲んだ
「!ずるいぞ、てめぇ!」
「魔物にずるいも何もありません、ただ、私に課せられた指令を果たすだけです
さぁ、やってしまいなさい!!」
紳士的魔物がそう言うと取り巻きの魔物がリサに向かって一斉に突撃した
「リサ!」
「大丈夫!このくらい、一人でやれる」
そう言うとリサは大剣を構え、魔物達の相手をする
「さて、いつまで持つか、楽しみです」
そう言うと紳士的魔物は戦いの傍観を始めた
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あはあは
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2008.08.05 Tuesday
mabi-nogi8
トゥガルドアイルを旅立って(?)三日目
俺たちは、ガイレフの丘をバンホール方面にくだって
ドラゴン遺跡を歩いていた
「ニンゲン・・・」
「ケガレタニンゲン・・・」
荒野に生息する盗賊ゴブリンは俺たちの姿を認め
次々に集まっていく
しかし、ゴブリン達は俺たちを囲むだけで
何もしてはこない・・・
それどころか、おびえてる奴まで居る
「どうゆうことだ?」
「わからない・・・」
とにかく、異様な雰囲気のまま、俺たちはバンホールに向かった
バンホール・・・
中央にバリダンジョンがそびえ、その周りを囲むように
いろんな店が並んでいる
所々に溶鉱炉らしき物が立っており
鍛冶をしている者達が汗を流しながら鉄を精製している
「暑そうな所だな〜」
「そうだね〜」
と言いながら、すでに汗ダラダラな俺達
健気なりさは、俺の汗をこまめに拭いてくれる
「優しいな、お前は」
「うん。」
「(うん。か・・・うん。なのか)」
俺は何故か劣等感を感じていた
汗ダラダラな俺に対して
りさは汗を掻いていない
それどころか、余裕の笑みまで浮かべてやがる
(お前は一体どう言う育ちをしてるんだ)
と問い詰めたかった・・・
とりあえず、俺は武器屋を探した
「お、らしき店発見! おぉ!店主は美女じゃないか!」
「むっ!」
ギラン!
りさの睨みが俺に突き刺さった
「手は出さないって」
俺は冷や汗を流しながら言った
「どうだか」
りさは不機嫌だった
なぜ!?
俺には分からなかった
「あの〜」
「いらっしゃい」
店前に立っていた美女が俺を見る
「ここは武器やで良いのかな?」
「そうだよ。何が欲しい?」
「えっと・・・作ってもらう事は出来ないかな?」
「う〜ん、どうだろう、親父に聞いてみてよ」
と美女は後ろで赤く熱せられた鉄をたたいてる男を指差した
その背中は、いかにも鍛冶一筋をかもし出していた
「親父〜、お客さんだよ〜」
美女が声をかけると、その大きな体がこちらを向いた
「なんだ?」
「武器作って欲しいんだって」
「どんなヤツ(武器)だ?」
「親父」がこちらを見る
「えっと・・・刃の無い剣を・・・」
「刃の無い剣?・・・どうしてそんな物を?」
「なんて言えば良いかな・・・」
「ただの飾りか?」
「いえ、飾りじゃありません。殺さずに倒したいんです」
「殺さず?」
「はい、動物や魔物にだって、それぞれの営みがあります
確かに、人を殺す事を行動のひとつとする魔物も居ます
でも、その魔物を見ただけで、魔物全てが好きで人を殺すのでしょうか?」
「・・・・・」
「こっちがちょっかい出さなければ、何もしない魔物だって居るでしょう
人間と友好的になれる魔物も居るはずです
動物だって、魔符がなければ、人間が干渉しない限り、危害を加えては来ないはずです
魔物にも家族はあります。
容姿や語源や習慣が違うだけで、何かを犠牲に生きてるのは人間と同じです
それを一方的に虐殺して、良いんでしょうか?」
「・・・・・・・・・・」
「俺は、そうゆう考えがあるから、刃の無い剣を望んだんです」
「・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・」
「ふふふふふふ・・・・・・」
「!?」
「あーはっはっはっは・・・・」
「何が可笑しいんですか!?」
「いや、すまん。まさか今もそのような考えを持つ者が居たとは」
「悪いんですか?」
俺はちょっとムッとしていた
「いやいや、良い考えだ、青年。感服したよ」
「??」
「よし、いいだろう。作ってやる、刃の無い最高の剣をな」
「!!・・・・ありがとうございます」
「いやいや、礼はいらんよ。ただ、少し手伝ってもらうぞ」
「はい!」
俺は何かスカッとしたものを感じながら、鍛冶手伝いを決めた
「とりあえず、この袋いっぱいに鉄鉱を集めてくれ」
「えぇ!こんなに!?」
俺は、袋の大きさにびっくりした
大の大人が二人は入りそうな位大きかったのだ
「そうだ、精製すると結構減るからな。それくらいは欲しいんだ」
「分かりました。作ってもらうために頑張って詰めてきます」
「頑張れよ」
武器屋の「親父」の声援を背に、俺は、バリダンジョンに入っていった
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